地声寸言『租税特別措置を削減せよ』
税制改正を論じる際、租税特別措置の廃止、削減が議論されなかったことはない。が、その都度、業界の強い抵抗にあい、これを支える政治勢力があって、議論の挙句、見送られることが多かった。
産業に対する政府の政策は必要であるが、私は、これを税制の特別措置の形で行うことには原則として反対である。必要な財政援助措置は補助金として支給すべきものである、と思う。
という理由は、
①援助必要額の算定は減税では難しい。年毎に変動があり、果して現実にいくら減税になっているか、他の税額算定の中にあって把握し難い。
②予算書に現われてないので、減税措置当初は国会の議論で明らかにされても、そのうち外部に明らかでなくなる怖れが大である。
③予算書で審議され難いので、国会の議論の場に登らないことが多い。
④特別措置の項目が（自民党税調では「電話帳」と呼ばれる程多いので）予算の査定のように充分に議論がされ難い。
⑤①と関連するやら、何時の間にやら、減税額が跳ね上がるおそれがある。
いずれにしても、税制としては、本来そのような個々の問題について配慮すべきではないので、補助金等財政措置として予算の問題とすべきではないか。
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| 相沢英之 (平成25年5月28日) |
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